ChatGPTのような生成AIが広がり、「もうSQLを覚えなくても、AIに頼めばいいのでは?」と感じる人は増えています。実際、自然言語で「売上上位の商品を出して」と頼めば、それらしいSQL文を作ってくれる場面もあります。では、これからSQLを学ぶ意味はなくなるのでしょうか。
私は、SQLは今後も十分に必要だと考えます。ただし、昔と同じ意味ではありません。これまでは「自分で一から正確に書けること」が重視されてきましたが、これからはAIが作ったSQLやPythonのコードを読めること、直せること、結果を疑えることがより重要になります。
なぜなら、生成AIは便利でも、データの中身や業務の文脈までは完全には理解していないからです。たとえば、同じ「売上」でも、税込か税抜か、返品を含むか、集計期間をどう切るかで結果は大きく変わります。ここを判断するのは人間であり、その確認にSQLの理解が役立ちます。
また、SQLは単なるプログラミング言語ではなく、データと対話するための共通言語です。エンジニアだけでなく、マーケティング、営業企画、経営分析など、数字を扱う仕事では今後も価値があります。むしろAI時代だからこそ、データを構造的に捉える力の重要性は増していくでしょう。
結局のところ、初心者が目指すべきなのは「SQL職人」になることではなく、AIを使いながらSQLを理解できる人になることです。生成AIがSQL学習を不要にするのではなく、学び方を変えている。そう考えるのが、いちばん現実的ではないでしょうか。